ハリファックスにハリケーンドリアンが上陸【2019年9月】その時の街の状況を画像付きでご紹介

皆さん台風やハリケーンの恐ろしさは知っていますよね?

経験したことのない雨や風を体験するとドキッとしますよね。

このまま水が溢れたら流されるのではないか?

もう少し風が強くなったら家が壊れるのではないか?

様々な恐怖を感じますよね。

今回ハリファックスで数十年に一度のハリケーンを体験したのでご紹介します。

ハリファックスにハリケーンドリアンが上陸

日本に甚大な被害を与えた2019年の台風15号。

それと殆ど同時期にアメリカ・カナダの東海岸にも甚大な被害を与えたハリケーンドリアン。

ハリファックスに上陸した時ににはだいぶ勢力が衰えていましたがそれでもかなりの威力でした。 

今回はそのハリケーンドリアンが残した爪痕を記録しました。

木が倒れたり、クレーンが倒れたり、ウォーターフロントのデッキが破壊されたり、停電したりと大変でした。

台風・ハリケーン・サイクロンの違い

昔学校の授業で習った記憶がありますが簡単なおさらいです。

これらは発生した領域によって分類されます

台風とハリケーンは風の強さによってカテゴリーが分かれていて図示するとこんな感じです。

風速が 50m/s(180km/h)を超えると、木が倒れたり、家屋に被害が及ぶ可能性が高くなります。

この数字を cut-off として頭にいれておくと良いかもしれません

秒速より時速に換算した方が分かりやすいので時速にも変換しました。

プロ野球選手が投げている球が 150km/h

東海道新幹線の平均速度が 213km/h

猛烈な台風カテゴリ3のハリケーンがいかに強風なのか想像できると思います。

ドリアンの勢力

ハリケーンドリアンは、1日 16:45 に Abaco Islands上陸。

その時の最大瞬間風速は 98m/s (353km/h)を超えました。

新幹線の瞬間最高速度と同じくらいですね…。

最強カテゴリー5を遥かに超えた最強のハリケーンだとお分かりだと思います。

その後勢力を維持したまま北上。

その進路がカナダのノバスコシア州 ハリファックスを直撃するという情報が入り小さな町がざわつきました。

カテゴリー5のまま上陸したらとんでもない被害が出ますからね。

幸いにもハリファックスに上陸した時はカテゴリー2まで勢力が弱まっていると情報が入りました。

ざわつきは少し解消されたもののそれでもカテゴリー3に近い2。

ハリケーンドリアン上陸前後の街の様子

数十年ぶりにやってくる規模の大きななりケーンという事で騒がしい日々でした。

前日から当日、そして通過後の街の様子をご紹介したいと思います。

ドリアン上陸前日

事前から数日間の停電が予想されると言われていたため皆さん家にこもる準備です。

とりあえず丸1日電気が消えても食べれるようにパンと果物を購入しました。

スーパーマーケットはハリケーンに備えて買い出しに来たお客さんで大混雑。

パンやお菓子は殆ど売り切れ状態でした。

そして、レジには見たこともないほどの大行列。

結局30分くらい並びました。

部屋に帰ると管理人からハリケーンドリアンに備えバルコニーの物は必ず室内に入れるようにとのことでした。

以前の記事でも紹介しましたが、ハリファックスでは何度か停電を経験しました。

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そのためだいたい何が必要か分かっていましたので停電対策はばっちりです。

停電に備えローソクとライトも用意しハリケーンドリアンを迎えます。

この綺麗な空を眺めながら明日本当にハリケーンドリアンが来るのか?と思いました。

ドリアン上陸当日

ハリケーンドリアンは 2019 年 9 月 7 日(土)にハリファックスの真上を通過しました。

昼過ぎの明るいうちにハリケーンの渦の前方が直撃しました。

前方が直撃した時の写真です。

最初の方は窓開けて写真取れましたが時が経つにつれて窓さえ開けられないくらいの風に襲われました。

18時くらいにハリケーンの目が1時間くらい続き平穏を取り戻しました。

しかし日が暮れて暗くなってからハリケーンの渦の後方が再び直撃。

33 階建てのほぼ最上階に住んでいるのですが船の上に乗っているようにずっとマンションが揺れていました。

途中ミシミシ音が鳴り倒壊すんじゃないかとヒヤヒヤしました。

近辺一体が停電に襲われましたが、今回のハリケーンでは僕の住んでいる地区は幸いにも免れました。

停電の状況や復旧目処の情報を Nova Scotia Power が公開しています。

停電の時は参考にしてください。

ドリアン上陸の翌日

ハリケーン一過で快晴の翌日を迎えました。

ハリケーン直撃中は時折物凄い音が聞こえました。

街中では色々な物が飛んだり破壊されたんだろうなとは思っていました。

翌朝偵察に行き大きな被害を目の当たりにしました。

まずマンションのエントランスを出たら電線が垂れ下がっていて大きな木が薙ぎ倒されていました…。

裏通りの駐車場には何処からか飛んできた物によって車が下敷きになっていました。

ハリケーン当日は波も高かったのでウォーターフロントにも行ってきました。

デッキの下から波が打ち寄せたのでしょうか、海と陸の間のブロックも破壊されていました。

この杭にそって海上に浮かぶ橋があったのですが、無くなっていました。

流されたのではなく事前に撤去していることを祈っております。

今度は中心街であるスプリングガーデンロードの方に向かいました。

物凄いざわめきとハリファックスにこんなに人がいるなんて珍しいくらいの人だかり。

皆が見ているところを見ると衝撃的な光景が…。

このクレーンは実はこの工事中の建物の裏のものですがそこから倒れてきたのです。

裏の工事現場はこちらです。

しかし、これは建設会社に結構非があるのではと思っています。

カテゴリー5クラスのハリケーンが来るかもしれないと予想されていたにもかかわらずクレーンが立ったままだったんです。

どうやら市がクレーンを畳むことを強制しなかったからそのままにしておいたそうです。

最小限に畳むなりお金はかかるけど解体するなど措置は取れたはずです。

隣の高級マンションに直撃していたら人の命にも関わっていたでしょう。

隣の工事現場に倒れたのは不幸中の幸いかもしれません。

ビクトリアパークからパブリックガーデンにかけての綺麗な木々の通り道も無残な姿になっていました…。

職場の病院の前では電線に大きな枝が引っかかっていました。

ハリケーン翌日は停電しているところも多く、スーパーは何処も閉店していました。

過去のハリケーンJuanとの比較 

2003年に同じくらいの規模のハリケーン Juan がハリファックスに上陸しました。

Juan の最大瞬間風速は 176km/h 、今回のドリアンが156km/h。

被害の大きさは前回の Juan の方が大きかったようです。

その違いとしては、 Juan の進路は海岸から陸の方に来たのですが、今回の Dorian は海岸に沿って移動したからです。

15年前の Juan の時はかず君が住んでいたマンションの上層階のいくつかでは窓が破壊され水浸しになったようです…。

自然災害って恐ろしいですね。

さいごに

今回はハリファックスに上陸したハリケーンドリアンの被害についてまとめました。

日本は自然災害が多く、これまでに色々と生きる術を学ぶ事がありました。

そうはいっても予想を遥かにこえる自然災害は必ずやってきます。

私たちは自然と共に生きており、当たり前のように電機に生活を支えて頂いております。

日々の生活が当たり前になるとこれらへの感謝の気持ちを忘れがちになります。

改めて自然と電気に感謝しつつ生きないとと実感いたしました。

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