今回は前回お話しした、JALファーストクラスに乗った物語の後編になります。
まだ前編を読んでいない方は是非前編から読んでいただけたら幸いです。
前回はヒースロー空港ではJALのファーストクラス、ビジネスクラス、JGC会員のチェックインカウンターは3つしかないので意外と混む。
ということでプレミアムエコノミーのカウンターが一番空いていて良かったこと。
JALは第3ターミナルに自社ラウンジがないためブリティッシュエアウェイズ(BA)のラウンジに案内されます。
しかしBAは第5ターミナルが本拠地のため第3ターミナルはだいぶ質素のなので他社のラウンジが良いこと。
の2点を写真多めでご紹介しました。
詳しくはこちらを見て頂けたらと思います。
皆さん国際線のファーストクラスに乗ったことはありますか? 死ぬまでに一度は乗ってみたいと思うファーストクラス。 今回イギリス留学から本帰国する際に乗りました。 勿論、お金なんて持っていないのでマイル購入です。 沢山写真を撮ったの[…]
搭乗手続きからラウンジホッピングまではこれといってファーストクラス感はありませんでした。
しかし、後編の機内サービスはファーストクラス感があって大変良かったです!
JALファーストクラス機内搭乗
JALはヒースロー空港では完全アウェイなので、搭乗ゲートはだいたい隅っこです。
ラウンジからの10分以上歩くのでウォーキングエキササイズ感があります。
飛行機に乗った事がある方はご存知かと思いますが、搭乗にあたり優先搭乗があります。
機内搭乗の順番
① JGC最上級会員とファーストクラスの乗客
② JGC上級会員とビジネスクラスの乗客
③ 一般の民達(今は更にゾーン制)
僕は②のJGC上級会員なので早めに乗る事が出来ますが、今まで一回しか優先搭乗を使ったことはありません。
なぜなら、完全指定席なので早く乗ろうが遅く乗ろうが一緒だからです。
座席下に収納できるくらいの荷物しか持っていないので、手荷物収納スペース確保のために早く乗る必要もありません。
搭乗口で並んで待つよりラウンジでギリギリまでのんびりしています。
今回もエコノミーの民達と搭乗しようとしたら、グラウンドスタッフ(GS)の方が僕を発見し、誰も並んでいないレーンへ誘導。
なぜ分かったのかは謎ですが受付時に
30代男性、中肉中背ややマッチョ短髪メガネ、ユニクローゼ&安物リュック
みたいな特徴がGSに伝達されていたかは定かではありませんが、200人くらいから見つけるとは凄いですよね。
僕は難病で目が悪く ”お手伝いが必要な方” で一応申請しています。
この申請をしていると①の人より先に搭乗案内されるのですが、申し訳ないので一般の方と一緒搭乗します。
そうすると自動改札のゲートのアラームが鳴るのですが、いつもの事なので事情を説明していざ搭乗。
座席シート
通常はタラップを渡り機内に入ると右折し、ビジネス・エコノミーゾーンへの移動しますよね。
しかし今回はファーストクラスなので人生で初の左折。
後方からやってくる民達との巻き込み事故を起こさぬように、しっかり巻き込み確認をして左折。
今回予約した座席は2A。一桁の座席なんて初めてです。
ファーストクラスは機内前方にあり、たった8席しかありません。
ビジネスクラスとは違う空間で感動しました。
座席に着くと興奮のあまり直ぐにパシャリ。
シートは革張りで豪華なソファのようでした。
座席が大きすぎて肘置きが横に広く、両肘を置くとなんかフィットしませんでした。
座席は自動で動くのでボタンを押してリクライニングします。
座席前方ですが、とにかくモニターがでかい。
モニター下方にある足置きは普通に届きません。
左前に見えるピンクの入れ物はアメニティセット、黒い入れ物はBOSEの高性能ヘッドフォンです。
アメニティセットは姉へのお土産としました。
とにかく第一印象は広すぎる!!
縦の広さは窓4つ分、横の広さは通常の座席の2つ分。軽くエコノミークラスの8人分の広さを独り占めです。
この広さはシングルベッドの大きさに匹敵するようです。
ウェルカムサービス&離陸
ファーストクラスではCAさんが何人かやってきて全員にご挨拶をしてくださいます。
どうしたら良いか分からないので
「かず君PhDと申します。今回の搭乗を300日前から予約して楽しみにしていました」
と意味不明な自己紹介をしました。
その後少々の雑談の後、「ウェルカムドリンクは何に致しますか?」と聞かれ、迷わずシャンパンをお願いしました。
貴族ぶってシャンパンを持っているこの写真はCAさんが撮ってくださいました笑。
8席中6席しか埋まっておらず、お客さん6人に対し、CAさんが4人くらいいらっしゃいました。
とても贅沢な空間ですね。
そうこうしている間に、飛行機はプッシュバックを始め、滑走路に向けて動き出しました。
どんよりとしたイギリスらしい夜空を見ながら滑走路に向かい離陸いていきました。
機内サービス(お食事)
シートベルト着用サインが消えると再度CAさんが座席まで来てくださいます。
お食事前のドリンクサービスです。
僕は帰国が夜便だったので、午前中にいつものジムで最後のトレーニングをしていました。
若干タンパク質を摂りたかったのと、アルコールはもうたくさん飲んだので、迷わず
「ソフトドリンクを飲みたいのですが、上質なプロテインはございますか?」
と聞いてみました。
どんな時でも神レベルの対応をされるCAさんも、さすがに用意できないかなぁと思いました。
しかし、
「そうですねぇ、只今上質なプロテインはご用意できませんが、上質な茶葉を使ったJAL特製のティーならご用意できますが如何でしょうか?お茶には脂肪燃焼を促進する働きがありますし。」
と100倍返しのご回答を頂き、完敗しました。
出てきたティーがこちら。
最初ワインを持ってきたのかと勘違いをしましたが、このようなボトルの中に保存されているようです。
CAさんに聞くとどうやら購入できるようです。
肝心のお味ですが、少しフルーツの香りがして、ベースはストレートティーのようでした。
かなり美味しかったので直ぐにおかわりを頂きました。
高級なティーで満たされリラックスしていると、CAさんがお食事のご提案にやってきました。
メニューはこちら。
和食と洋食が用意されています。
「お久しぶりの日本食は如何でしょうか?」とCAさんに勧められましたが、お肉が大好きなので洋食にしました。
日本に帰れば和食はこれからたくさん食べれますしね。
早速1品目がやってきました。
アミューズ・ブーシュ
根セロリと洋ナシのヴィシソワーズ
1品目からお洒落で美味しいものが出てきて驚きました。
洋ナシのほのかな味が絶妙でした。
続いて2品目
アペタイザー
キャビア、玉葱のヴルーテ、トマトゼリー、蟹肉
① キャビア、玉葱のヴルーテ、トマトゼリー、蟹肉
② スモークサーモン、スモークダック、ブロシュート、モルト―ソーセージ、フルムダンベール オリーブオイル添え、キャンディードナッツ
③ ブロシュートとアスパラガス マルテーズソース
この3つから選ぶのですが、①のキャビアを選択しました。
意外とさっぱりとしたお味で、キャビアが良いアクセントでした。
メインディッシュ
ビーフコンフィ
① ビーフコンフィ
② ラムカツレツのグリル
③ 鯛のフィレ
この3つの中から選ぶのですが、①のビーフを選びました。
ソースがしっかりしたお味でナイフがいらないくらい柔らかい美味しいお肉でした。
デザート
レモンミルフィーユとグリーンティアイスクリーム
これに加えてコーヒーをいただきコース料理は終了。
搭乗前のラウンジでもかなり食べましたので、この時点でだいぶお腹も満たされました。
機内エンターテイメント
基本的にはプログラムは全員一緒です。
ファーストクラスでは、モニターが大画面であるのと、ノイズキャンセル機能を搭載したヘッドフォンであるため、快適な映画鑑賞が楽しめます。
お腹も満たされ久々に映画を見ようと思い番組表を見ていたら、まだ見れていなかったボヘミアン・ラプソディを見つけました。
こんな風に自分を貫いて生きれるなんて羨ましいと感じた映画でした。
イギリスに2年住んでいた身としては絶対に欠かすことのできない映画でした。
パジャマサービス&ベッドメイキング
映画が終わり、ぼーっとしていたらCAさんが「そろそろお休みになりますか?」と聞いてきました。
エコノミー慣れしているのでこの心遣いに驚きました。
更に、「パジャマをご用意しておりますので、もし宜しければ前方の化粧室でお着換えしてください」とのことです。
な、な、なんと―!! 機内でパジャマにお着換えー!?
薄手の生地でできたパジャマは結構着心地が良く、お土産に持ち帰ることができるようで頂きました。
化粧室の狭い中での着替え?と思いましたが、案内されるがままに着いて行きました。
前方には2つ化粧室がありますが、そのうちの1つは少しだけ広めで、着替え用に壁に備え付けてあるボードが下ろせるよになっていました。
その上で着替えるようになっています。
何から何まですごいですね。
因みに、8人に対して2つの化粧室なので、トイレ待ちなどありません。
トイレが近い方でもファーストクラスなら安心です。
ここでひとつ皆さんにアドバイスがあります。
着ていた服はCAさんがお預かりし、ハンガーに掛けたりきれいに畳んで保管してくださいます。
お洋服お預かりサービスを知らなかったかず君は全身ユニクロでばっちり着飾ってきました。
かず君以外の殿様達は高級そうなな服を着ており、実はかず君だけ生粋の民であることがバレバレでした。
化粧室から座席に帰ると、座席がベッドに変わっていました!!!!!。
エアウィーヴのマットレスを敷いているそうで、イギリスで滞在していた家のベッドなんかより100倍寝心地がよかったです。
流石 5 star の JALファーストクラス。
パジャマの着心地も良くお陰様で5時間くらい睡眠をとることができました。
この写真もCAさんが撮ってくださいました笑。本当に有難うございました。
起床後
ぐっすり寝た後、到着予定時刻を見るとあと4時間。
まだまだFirst Classを堪能する時間があります。
起床して程よく時間が経った後に、担当してくださっているCAさんが笑顔で目覚めの挨拶に来てくださいました。
「お布団の方はお片づけしますか?それとももう少しお休みになりますか?」
と究極の難問を投げかけてきました。
寝よと思えばもう一回眠れるのですが、寝たら折角のファーストクラスが勿体無いと思い、片付けという苦渋の選択を選びました。
お手洗いに行っている間に全てが片付いていました。
もやはこのレベルになると機内のサービスレベルを遥かに超えていますね。
現金で乗っている殿様達ならまだしも、マイルでセコく乗っている民にまでこのようなサービスをしてくださるなんて、本当に素晴らしいと思います。
目覚めのドリンクは何になさいますか?と聞かれ、リベンジのチャンス到来。
少し筋肉痛が抜けていなかったので、
「上質なアミノ酸の入った飲み物ください」
と伝えたところ、
「かしこまりました。メニューにはございませんが柑橘系のフルーツをブレンドした物をご用意致しますね」とニコリ。
あるのかーい⁉︎⁉︎ と驚くと同時に完全敗北でした。
それにしてもCAさんの接客レベルはすごいですね。
食事(アラカルトメニュー)
エコノミーに乗ると、配膳された物をいただくスタイルですよね。
ビジネスクラス以上になると、着陸1時間前までは付属のコントローラで食べたい物を食べたい時に注文することができます。
ちなみにメニューはこんな感じです。
到着して直ぐにお寿司を食べに行く予定があったので、食事を控えようと思っていました。
しかし、CAさんにも勧められるし、小腹が空いてきたので一品頼むことにしました。
頼んだのはこちら。
ロンドンと海鮮丼を掛け合わせたロン丼。
日本が懐かしくなるお味です。
ここで寝起きの日本酒を少し頂き、パソコン開いて少しだけお仕事。
そうしたらまたCAさんから悪魔のささやきがあり、
「メニューには無いのですが、日本酒に合うホタテの珍味がございますがいかがでしょうか?」
とのことで、袋入りのおつまみまで頂きました。
ファーストクラスではJAL特製のおかきだけではなく、珍味のおつまみまであるのかと驚かされました。
ありがたくいただきました。
袋の珍味は家族へのお土産にしました。
機内販売
いつもは全く興味のない機内販売。
今回は予め買うものが決まっておりました。
それは鹿児島の幻の焼酎として知られる森伊蔵です。
年間での製造量が少なく希少価値がついているため、定価の4,5倍でネット上で取引されます。
ちなみに、こんな感じです。
ファーストクラスに乗っている殿様達から順に購入できるので、今回は必ず買えます。
買い占めてお世話になった方々に配りたかったのですが、ビジネスクラスに乗っている殿様にも行き渡るように1本に留めました。
お酒好きな父親へのお土産にしました。
お着替えタイム
着心地の良いパジャマと座り心地の良い座席だったため、全くロングフライトの疲労を感じませんでした。
お着替えタイムは1列目に座っていらっしゃる将軍様達から順に行われます。
僕はマイルで購入しているような民ですから、起きていても一番最後です。
1列目の将軍様のお目覚めが遅かったので、僕が着替える頃には降下準備か始まっており、揺れる機内でのお着替えでした。
ファーストクラスに乗りなれているような殿様達は、毎日お仕事がお忙しくお疲れなのか、殆どベッドで横になっていました。
それに対し、ファーストクラスが初めての庶民である僕は何もかもが興味津々で、写真を撮りまくりで終始落ち着きがありませんでした。
預かって頂いたユニクロの服は綺麗に畳まれており、頂くのが恥ずかしかったです笑。
到着
約12時間のフライトが終わり、日本国に無事到着しました。
こんな広い座席スペースで色々と散らかしたので、忘れ物の最終チェックとゴミをまとめてお掃除。
羽田空港では、ファーストクラス専用のタラップが繋がれ、6人の殿様達が満を持して降りて行きました。
僕の前の1Aにお座りになっていた将軍様はシャレにならないくらい偉い方なのか、お一方だけ全く対応が違いました。
降りた後もお付き添いの方が何人か待ち構えておりました。
ファーストクラスで僕が最後に降機したのですが、眼が悪いのを申告しているのでGSの方が待っていてくださり、空港の到着ゲートまでご一緒するとのことでした。
「日本の空港は明るくて綺麗ですし、羽田は使い慣れているので大丈夫ですよ」
と丁寧にお断りしようと思ったのですが、折角待っていてくださったのでご一緒しました。
JALファーストクラスのサービスは国賓の方を扱うような最高クラスですね。
GSの方とスーツケースが流れ出てくるまでお話しをさせて頂いたのですが、とても優しい方で海外旅行が大好きのようでした。
次の修行地であるカナダのハリファックスのお話しをしたら、GSの方はご存知のようで盛り上がりました。
ちなみに、ハリファックスとはこんなところです。
皆さんカナダの知っている都市を挙げてみてください。 もしその中にノバスコシア州のハリファックス! って出てきた方はもう完璧な人間だと思いますので言うことありません。 ハリファックスは、カナダの大都市であるバンクーバーとは違いこじん[…]
そうこうしているうちに僕の32kgのスーツケース2つが出てきました。
流石ファーストクラス、最初の数個目に出てきました。
僕の1/2くらいのきゃしゃなGSさんが先陣を切って取ろうとしたのですが、本気で止めました。
なんせCAさんの体重と同じくらいの重量ですので怪我に繋がりますからね。
最後に本当に親切にしてくださったJALのGSの方にお礼を言いお別れしました。
さいごに
死ぬまでに一度は乗ってみたかったファーストクラスに乗ることができて夢が叶い嬉しかったです。
いつかはマイルではなく、招待されて乗れるような立派な研究者になって乗りたいと思います。
また新たな修行(飛行機ではなく研究)を積みたいと思いました。
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